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団交打ち切りは労災事故の軽視
労働者を虐げる病院幹部に「医療」を語る資格はない
■団交打ち切りは「泣き寝入り」の強制
労働者の皆さん!3月23日、いわき病院で働く看護師Sさんが被災した労災事故の責任追及と不当配転撤回を求める3回目の団体交渉が病院管理者との間で行われました。病院管理者は今回の席上で、「説明を尽くしたが議論は平行線」などと言って、一方的に団体交渉を打ち切ろうとしています。
労災事故の影響によって今も治療を余儀なくされているSさんに対し、さらなる負担を強制する重心病棟への不当配転に加え、団交の打ち切りという仕打ちを、私たちは断じて許しません。
職場の安全と健康の問題、労働者としての生活に関わる要求を真剣に訴えるために開いてきた話し合いの場を一方的に閉ざすということは、これまでの責任も、これから起こる問題についても一切取り合わないというのでしょうか。
病院管理者の態度は、何が起こっても最後は労働者に「泣き寝入り」を強制しようとするものです。それは、いわき病院で働くすべての労働者に向けられた攻撃なのです。
■退職強要まがいの仕打ちの数々
3回目の団体交渉の中で病院幹部は、Sさんが市内の病院を受診した際の診療報酬明細書(レセプト)を本人に無断で入手し、その中から自分たちに都合のいい内容を抜き書きして列挙し、現在のSさんの症状は労災が原因ではなくその後のプライベートなケガが原因であると描き出そうとしたのです。
誰もが医療を受けられるよう、個人の経済的負担を軽減するための保険制度にとって必要不可欠な診療報酬明細書を、自分の病院で働く労働者を痛めつけ、同時に労災の責任から自分たちが逃れるために使うなどということは、もはや医療従事者を名乗る資格のない所業ではありませんか!
団交の中でも何度も繰り返された文言、病院幹部がSさんに対する不当配転を正当化しようとして言う「医学的見地」とは、このように労働者を支配するために「医学の権威と知識」を動員することだということがはっきりしました。
別の管理者は、Sさんが職場で入浴する際の所作までも観察していたことを引き合いに出して「労災事故による業務への支障はないと思った」と言い放ちました。管理者という立場のフィルターを通して物事を見たならば、事実すら歪んで見えるのでしょうか。
今回の不当配転を正当化するために労働者を監視し、白を黒と言いくるめ自分たちにとって都合のいいように陳述するこのような姿こそが、いわき病院の管理者の本性なのです。
■団交で追及すべきは山ほどある
団交の打ち切りは、病院幹部が過重労働と労災問題の核心から逃げつつ、不当配転をテコにSさんが自ら病院から去るように仕向けていることの動かぬ証拠です。団交の席上、ユニオン側の「労働環境の悪化が労災事故を引き起こすとは考えないのか?」という追及に対して、病院幹部は回答することすらできませんでした。
現場から「入浴介助の日は会議や研修を入れないで欲しい」との声が上がっていることについても、病院幹部は「会議や研修はあらかじめ決まっていることだから」として対処しようとすらしない姿勢を示しました。
Sさんの「2交代16時間勤務は体力的に無理である」という切実な訴えや、家族の介護の必要性に配慮して勤務を組むべきことについても、病院幹部は未だまともに回答していません。Sさんへの不当配転による1病棟の欠員も補充されていません。団体交渉の場で話し合うべき問題は山ほどあるのです。
今回の団交を通して、いわき病院幹部の労災事故に対する意識の低さ、そしてひとたび事故が起これば傷病を過小評価することに必死になり、労働者を事故から守るための根本的対策すら怠るという姿勢が明白になりました。そして、Sさんに対する仕打ちに明らかなように、労災事故の被災者を粗末に扱い、労働者として使い物にならなければ容赦なく切り捨てるということです。断じて許すことはできません。
■医療のあるべき姿を取り戻そう!
労働者の健康と安全がこれほどまでに軽く扱われている病院の現状を変えなければ、医療のあるべき姿がどんどんねじ曲げられていきます。Sさんは今回の不当配転の攻撃を、「労働者と患者さんとその家族が共に助け合いながら病や障害と闘って生きていくという、いわき病院のあるべき姿を破壊しようとする攻撃」ととらえ、「ここで負けるわけにはいかない」と職場復帰を目指して奮闘しています。
いま、医療福祉の信頼がかつてないほど問われています。とりわけ、ここ福島においては、原発事故後の168人にものぼる子どもたちの甲状腺がんについて、「原発事故による放射能との因果関係はない」と主張する福島県立医大・福島県医師会に対して厳しい批判の目が向けられています。
医療現場の最前線で働く労働者を切り捨てようとする病院が、患者さんやその家族の期待と信頼に応えることがどうしてできるでしょうか?いわき病院を労働者が本当に生き生きと働ける職場に変えるために共に行動に立ちましょう!
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