第2回団体交渉かちとる
いわき病院は、看護師Sさんへの
不当な異動命令を撤回せよ!
独立行政法人国立病院機構いわき病院といわき合同ユニオンの第2回団体交渉が2月24日、岩病院会議室において行われました。いわき合同ユニオンは、看護師Sさんが被災した昨年7月の労災事故の原因究明と、その後のSさんへの不当な異動命令の撤回を要求し、病院側を追及しました。
なぜ本人の訴えを聞かないのか!
看護師Sさんは、昨年7月の労災事故で両足をベッドに挟まれ、膝などを負傷しました。その後、1か月半の療養を経て、8月下旬に職場に復帰しましたが、痛みが続くため、業務軽減と夜勤(3交替・8時間夜勤)の免除を申請しました。
しかし、病院側はSさんの健康に配慮することなく、Sさんにとってはより過重となる重症心身障害(重心)病棟での勤務を命じました。
重心病棟は、人力による患者さんの抱え上げ下ろし業務があり、膝を負傷しているSさんにとっては過酷な業務となります。また、Sさんは健康状態や家族事情から、重心病棟の夜勤(2交替・16時間夜勤)は出来ません。病院側はこうした事情を知りながら、Sさんに重心病棟への異動を命じたのです。
Sさんは何度も病院側に自分の病状などを説明し、重心病棟での勤務は無理であることを訴えました。しかし、病院側は一顧だにせず、「組織の決定だから従え」と繰り返すばかりです。
病院幹部は、看護の仕事を軽視するな!
Sさんは十数年間、神経難病の患者さんを看てきました。いわき病院では第1病棟で、職場の仲間と協力しながら一生懸命仕事をしてきました。神経難病の患者さん一人ひとりの特性も熟知し、どのように接したら満足してもらえるかもよく心得ています。
病院幹部は、こうしたSさんらのやってきた仕事に理解を示そうとしません。
Sさんは団交で、「自分の身体が本当じゃない状態で、新しい環境に入って、新しい仕事を覚えて、新しいスタッフに馴染んで、新しい患者さんの名前と病気を覚えて…と。それがものすごい負担だということはお考えにならないのですか」と病院幹部を厳しく追及しました。
医療は患者さんの命を見守る大切な仕事です。このような医療に携わる労働者が、心身ともに万全でなくてどうして患者さんをしっかり看ることが出来るでしょうか。病院側は、看護の仕事をまったく軽く考えているのです。
退職に追い込むための異動命令か?!
病院側は、「本人のことを思って…」などと白々しいことを言っていますが、ならば何故、本人の訴えを退けるのでしょうか。なぜ本人にプレッシャーを与え続けるのでしょうか…。
病院側の不当な異動命令をただちに撤回させなければなりません。