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いわき合同ユニオンの組合員が、郡山のふくしま労働学校に行ってきました。講師は動労千葉の田中康宏委員長でした。国鉄時代からあるJRの労働組合 動労千葉の歴史からユニオンの闘いとのつながりを探りました。
詳細な内容は、後日のリーフレットをご参照ください。日本の労働運動の歴史はまさに動労千葉の歴史だと感じました。
国鉄分割民営化とは何だったのか?
現在は全労働者の4割が非正規職、労働組合の組織率は過去最低、介護保険料は死ぬまで払い続けないといけない。こんな社会は多くの青年労働者にとって当たり前の状態になっています。しかし、これは約30年前の国鉄分割民営化によって始まった「今は痛みを伴うが競争で社会は発展し、豊かになる」といった新自由主義政策によるものです。
それ以前から団結を守りぬいて闘ってきた動労千葉などの動労総連合の存在が、30年前の分割民営化を過去の問題にさせないようにしています。
命を守れ!子どもたちに残すべきもの
国鉄などの3公社だけでなく医療、教育、福祉といった私たちの命ともよべる、公共部門が次々民営化されました。田中委員長が特に取り上げていたのは、病院での保険が効かない治療でした。患者の命よりカネ儲けのための医療によって、多くの労働者が十分な医療を受けられずにいます。同時に病院内の職場環境も悪化しています。人手不足の中で、低賃金で長時間労働のため職場の安全まで脅かされています。
ユニオンでも国立いわき病院の看護師の組合員Sさんに対する不当配転反対闘争を闘い、これまでに3回の団体交渉と駅前での街宣を行ってきました。(詳しくは、当ブログの以前の記事をご参照ください) 団交の中で明らかになったのは過重労働や人手不足、会議や研修などの劣悪な現場環境とそれを労災の原因だと認めずに、本人や周りの労働者に責任転嫁する病院側の姿勢でした。そこから、最も安全で最適な処置がされるはずの医療現場でSさんに適切な処置をせず、さらに負担をかけて退職勧奨まで追い込むところまでエスカレートしました。ユニオンは、Sさんとともに病院のあるべき姿を取り戻すためにこの闘いに必ず勝利します。
解雇自由の社会を許すな!
国鉄がJRになる段階で、40万人いた職員を半数に減らされました。職場を去らなければいけなかった20万人のうち大多数が自主退職。新会社に行くために多くの組合が屈服し、さらには動労千葉が所属していた動労本部は組合員の雇用と引き換えに分割民営化に率先協力する事態になりました。こうした組合間の取引により青年労働者が疑心暗鬼になり、
200名もの命が自殺で奪われました。
動労千葉はこうした事態に2波のストライキで立ち上がり、分割民営化絶対反対で闘いを始めました。それが、後にユニオンの母体となった動労水戸などの動労総連合につながりました。動労千葉は国労組合員とともに決起し、1047名解雇撤回闘争が30年近く経った現在でも闘い抜かれています。
闘う決断ができた理由について、敵の攻撃の核心と時代認識を見誤らなかったことだと言っていました。つねに「労働組合はいかにあるべきか」を組合員全員で議論し、実践してきたことが土台にあります。
ユニオンでも、化学会社YGKに新卒入社した青年労働者の解雇撤回闘争を闘っています。この闘いの中の街宣で、新たに女性労働者が決起しユニオンに加入してくれました。職場復帰にこだわり、「化学で人の役に立つ製品を作る」という労働の奪還に向けた闘いをやり抜きます。
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有機合成薬品工業 「能力不足」解雇の手口暴く
■「解雇を絶対認めない」闘いが真実暴く
常磐湯本に工場のある有機合成薬品株式会社(以下YGK)で2014年、「能力不足」のレッテルを貼られ入社7か月で解雇されたK君の解雇撤回裁判が福島地裁いわき支部で闘われています。
裁判の場で会社側が「証拠」として提出した上司の記録は、会社側がいかにしてK組合員を「能力不足」と決めつけ解雇を正当化しようとしてきたかが恥ずかしげもなく書かれています。企業が労働者をクビにするためにどこまで冷酷になるのかが見て取れる内容になっています。
■先輩労働者の思いも踏みにじるYGK
膨大な記録の一つ一つが怒りなしには読めません。その中でもひときわ許せないのが、K君の解雇の危機を察して懸命に指導を続けようとした労働者に対するYGKの態度です。
記録の中の「9/1 ○君の漢気(おとこぎ)を適切に対処する必要あり」という文言は、何とかして業務を覚えさせたいという先輩労働者の思いと行動を、YGKはK君の解雇を妨げるものとして問題視していたということに他なりません。
先輩が後輩のことを気にかけ、何とかしたいと行動する…こんな労働者として当たり前のことすらYGKは認めないということです。このような会社が新人教育もまともにできないのは当然のことです!
■新人教育放棄し解雇に奔走したYGK
記録が書かれた時期は入社から6ヶ月の9月、本社人事部長からK君に「解雇もありうる」ことが告げられた時期です。会社側はこの時期に既にK君に対する雇用や育成の責任を完全に投げ出し、解雇に向けての道筋をつけるための手順を踏んでいたということです。
これまでの新人教育の内容は適切だったのかを検証するでもなく、他部署への配転などの雇用継続策を模索するでもなく、YGKはただひたすらK組合員を解雇するための道筋作りに熱中していたのです。社会に一歩踏み出した青年労働者の、生活も人生もめちゃくちゃにするYGKの解雇を断じて許すことはできません。
■解雇に負けず明るく生き闘い抜く
K組合員は解雇と同時に住んでいた住居(会社の借り上げアパート)も追い出され、東京の実家に戻るか、いわきで別の住まいを見つけるかの二択を迫られました。K君は「社会に出たからには実家を離れて自立生活を続けたい」という固い意思を貫いて、新しい職と住居を見つけ、奨学金の返済も再開し、今もいわきで生き生きと暮らしています。
解雇・雇い止めとは、企業による労働者への絶望の強制に他なりません。私たちいわき合同ユニオンは、職場・地域の仲間と団結し助け合いながら生き闘うための労働組合です。多くの新たな仲間を迎えてさらに闘いを拡大し、労働者が生き生きと働ける世の中を共に作りましょう!
労働者・住民が団結して社会を変える拠点を打ち立てよう!
■福島切り捨ての常磐線全線開通反対!
2011年3月11日の東日本大震災と福島第一原発事故は、私たちが生きる社会のあり方を根底から問う出来事でした。5年が経過し、167人にものぼる小児甲状腺がん発症や、終息のメドすら立たない原発の現状に対して、私たちがいかなる立場に立ち、何をなすべきかが問われています。
4月14日から引き続く熊本・九州大地震は、日本列島のどこにも安全な場所などないことを改めて示しました。労働者・住民の命と生活を踏みにじって金儲けをひたすら求める新自由主義がこの災害を未曽有な被害に拡大しています。地方切り捨てで疲弊した自治体は住民を守れません。病院も機能していません。それどころか政府は震源に近い川内原発をあくまでも稼働させ続けています。5年間の福島の現実と九州の人々の苦難は全く同じです。
安倍首相は今年3月に福島を訪れ、原発事故によって不通となっている常磐線を2020年東京五輪までに全線開通させることを宣言しました。労働者・住民をさらなる被曝にさらし、原発事故を「なかったこと」にし、東北・九州の復興のために使うべき資金も資材も五輪につぎ込んで、自分たちだけは生き残ろうとするためです。JRの労働組合・動労水戸は、労働組合の社会的使命にかけて常磐線全線開通絶対反対を貫いて闘います。
■ふくしま共同診療所を発展させよう
原発事故による放射能汚染に真正面から向き合い、労働者・住民を守る取り組みを続ける「ふくしま共同診療所」の活動を広げ、いわきの地でも診療活動を行うことを目指して、5月22日に3回目となる診療所報告会を開催します。被曝による健康被害を否定する福島県立医大・福島県医師会と対決し、地域に根ざした労働者・住民の拠りどころとして労働運動と医療の拠点を打ち立てることで、私たち自身が「いま医療はどうあるべきか」を決めることができるのです。
■労働者の団結で医療・福祉を取り戻す
国立病院機構・いわき病院での労災隠し・不当配転・退職強要の攻撃に対し、当該労働者が怒りに燃えて闘っています。命と健康を守るための医療・福祉の現場で、過重労働が日常化し、医療・福祉労働者の誇りが軽んじられ踏みにじられています。労災隠しは放射能による健康被害を否定することと同じ問題です。
■解雇撤回・非正規職撤廃の闘いを!
社会を動かしている労働者の誇りと団結を奪う攻撃に対して、闘う労働運動をよみがえらせることが求められています。青年労働者の未来を奪う不当解雇や、業務の中軸を担うベテラン労働者が非正規職に置き換えられ、生活すらままならない現状に対して、「もう我慢がならない」と怒りをもって闘いが開始されています。
5月22日は、いわきの地域のど真ん中に労働者・住民が闘って生きていくための拠りどころを打ち立てるために行動する日です。皆さんの大結集を呼びかけます!
いわき駅前大街頭宣伝
5月22日(日)10時開始
JRいわき駅南口
第3回ふくしま共同診療所活動報告会
13時開会(入場無料)
いわき市・LATOV(ラトブ)6階
産業創造館セミナー室
団交打ち切りは労災事故の軽視
労働者を虐げる病院幹部に「医療」を語る資格はない
■団交打ち切りは「泣き寝入り」の強制
労働者の皆さん!3月23日、いわき病院で働く看護師Sさんが被災した労災事故の責任追及と不当配転撤回を求める3回目の団体交渉が病院管理者との間で行われました。病院管理者は今回の席上で、「説明を尽くしたが議論は平行線」などと言って、一方的に団体交渉を打ち切ろうとしています。
労災事故の影響によって今も治療を余儀なくされているSさんに対し、さらなる負担を強制する重心病棟への不当配転に加え、団交の打ち切りという仕打ちを、私たちは断じて許しません。
職場の安全と健康の問題、労働者としての生活に関わる要求を真剣に訴えるために開いてきた話し合いの場を一方的に閉ざすということは、これまでの責任も、これから起こる問題についても一切取り合わないというのでしょうか。
病院管理者の態度は、何が起こっても最後は労働者に「泣き寝入り」を強制しようとするものです。それは、いわき病院で働くすべての労働者に向けられた攻撃なのです。
■退職強要まがいの仕打ちの数々
3回目の団体交渉の中で病院幹部は、Sさんが市内の病院を受診した際の診療報酬明細書(レセプト)を本人に無断で入手し、その中から自分たちに都合のいい内容を抜き書きして列挙し、現在のSさんの症状は労災が原因ではなくその後のプライベートなケガが原因であると描き出そうとしたのです。
誰もが医療を受けられるよう、個人の経済的負担を軽減するための保険制度にとって必要不可欠な診療報酬明細書を、自分の病院で働く労働者を痛めつけ、同時に労災の責任から自分たちが逃れるために使うなどということは、もはや医療従事者を名乗る資格のない所業ではありませんか!
団交の中でも何度も繰り返された文言、病院幹部がSさんに対する不当配転を正当化しようとして言う「医学的見地」とは、このように労働者を支配するために「医学の権威と知識」を動員することだということがはっきりしました。
別の管理者は、Sさんが職場で入浴する際の所作までも観察していたことを引き合いに出して「労災事故による業務への支障はないと思った」と言い放ちました。管理者という立場のフィルターを通して物事を見たならば、事実すら歪んで見えるのでしょうか。
今回の不当配転を正当化するために労働者を監視し、白を黒と言いくるめ自分たちにとって都合のいいように陳述するこのような姿こそが、いわき病院の管理者の本性なのです。
■団交で追及すべきは山ほどある
団交の打ち切りは、病院幹部が過重労働と労災問題の核心から逃げつつ、不当配転をテコにSさんが自ら病院から去るように仕向けていることの動かぬ証拠です。団交の席上、ユニオン側の「労働環境の悪化が労災事故を引き起こすとは考えないのか?」という追及に対して、病院幹部は回答することすらできませんでした。
現場から「入浴介助の日は会議や研修を入れないで欲しい」との声が上がっていることについても、病院幹部は「会議や研修はあらかじめ決まっていることだから」として対処しようとすらしない姿勢を示しました。
Sさんの「2交代16時間勤務は体力的に無理である」という切実な訴えや、家族の介護の必要性に配慮して勤務を組むべきことについても、病院幹部は未だまともに回答していません。Sさんへの不当配転による1病棟の欠員も補充されていません。団体交渉の場で話し合うべき問題は山ほどあるのです。
今回の団交を通して、いわき病院幹部の労災事故に対する意識の低さ、そしてひとたび事故が起これば傷病を過小評価することに必死になり、労働者を事故から守るための根本的対策すら怠るという姿勢が明白になりました。そして、Sさんに対する仕打ちに明らかなように、労災事故の被災者を粗末に扱い、労働者として使い物にならなければ容赦なく切り捨てるということです。断じて許すことはできません。
■医療のあるべき姿を取り戻そう!
労働者の健康と安全がこれほどまでに軽く扱われている病院の現状を変えなければ、医療のあるべき姿がどんどんねじ曲げられていきます。Sさんは今回の不当配転の攻撃を、「労働者と患者さんとその家族が共に助け合いながら病や障害と闘って生きていくという、いわき病院のあるべき姿を破壊しようとする攻撃」ととらえ、「ここで負けるわけにはいかない」と職場復帰を目指して奮闘しています。
いま、医療福祉の信頼がかつてないほど問われています。とりわけ、ここ福島においては、原発事故後の168人にものぼる子どもたちの甲状腺がんについて、「原発事故による放射能との因果関係はない」と主張する福島県立医大・福島県医師会に対して厳しい批判の目が向けられています。
医療現場の最前線で働く労働者を切り捨てようとする病院が、患者さんやその家族の期待と信頼に応えることがどうしてできるでしょうか?いわき病院を労働者が本当に生き生きと働ける職場に変えるために共に行動に立ちましょう!